青春18きっぷチョイ乗り情報室トップ > 岩舟駅《夜景》秒速5センチメートル
新進の映像クリエーター新海誠氏が2007年春に公開したアニメ 映画『秒速5センチメートル』。このアニメ 映画の舞台となったJR両毛線岩舟駅。栃木県下都賀郡岩舟町にある駅です。栃木県と群馬県の境目辺り、ラーメンと厄除け大師で有名な佐野市の隣町です。
両毛線は群馬県庁の前橋付近を除いて普通列車しか運転されていないので、青春18きっぷで旅行するには打ってつけのスポットです。
アカリの待つ栃木県岩舟駅をめざすタカキが JR宇都宮線で到着した小山駅。 このシーンでは横なぐに雪が降っていました。 小山駅のコンコースから、宇都宮方向を望むシーンです 画面左のホームの上に被さっている建造物は、 東北新幹線の小山駅ホームです。 おりしも劇中と同じ位置に、 同じ形式の電車が停まっています。 |
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小山駅の両毛線ホームは、東北新幹線の高架下という独特の立地で、夜はいっそう薄暗いです。 画面左に劇中に登場した立ち食いそばのスタンドや、 自動販売機があります。 6番線と8番線があるのに、7番線は…? これはホームの先端に今は使われていない7番線ホームが存在したため、7番線が欠番になっているのです。 |
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JR両毛線を走行する電車は主に3タイプあります。アニメで登場した車両はいちばん左のタイプです。 |
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雪の中で停まってしまった、両毛線の車内で、唐突に描かれた車両端の機器類です。 |
タカキが降り立った岩舟駅の島式ホーム。 小山側から佐野側を望む。 |
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岩舟駅の島式ホームから、 駅舎のある片面ホームを望む。 タカキも歩いた跨線橋の階段があります。 タカキの乗った電車が着くシーンや、 タカキが駅舎に向かって歩くシーンです。 |
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岩舟駅の側面を、佐野側から望む。 画面左が駅舎玄関、右がホームです。 タカキとアカリが駅から出てくるシーンです。 後述しますが、駅舎が改築されてしまったにもかかわらず、 この場所は改築前の雰囲気を残しています。 |
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雪のちらつく駅前道路を、 タカキとアカリが歩いていくシーンです。 |
残念な事に、岩舟駅はアニメのロケハン終了後に、今の姿に改築されてしまっています。
駅を無人駅化する際にはよくある事なのですが、有人駅(駅員のいる駅)の建物を改築して短縮してしまう工事が、
この岩舟駅でも行われてしまいました。
それでも、駅の正面右側は比較的、アニメの中の雰囲気を留めているのは不幸中の幸いです。
駅舎の削られた側は、右写真のように、壁が多くなっています。
アニメのロケハン後に駅が改築されてしまった例は、スタジオジブリのアニメ
映画『おもひでぽろぽろ』(高畑勲・監督 1991年公開)のJR仙山線高瀬駅(山形県山形市)があります。高瀬駅はその後さらに建て替えられてしまいましたが、岩舟駅の場合は、かなり丁寧に改築されているため、当分建て替えられる心配はなさそうです。
有人改札口の窓は塞がれ、完全な無人駅になっています。改札口には「suica」の読み取り機が設置されています。
アカリがタカキを待っていたと思われる場所です。 この一角は、駅舎改築後も、あまり変わっていないようです。 椅子は木製の作りつけのベンチですが、 窓はアルミサッシ化されておらず、アニメの中のままです。 |
駅舎内の時刻表と、 運賃表です。 |
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時刻表をよく見ると分かるのですが、実はアニメの中のように「2番線」に発着する上り列車(佐野・高崎方面行き)は、12時47分発のみです。 自動券売機も、アニメの中のような旧式の壁に埋め込まれているタイプではなく、新型の簡易タイプです。 |
岩舟駅前の自転車駐輪場。アニメ本編では「閉店後の商店」のように見えますが、建物の中に自転車を格納するタイプの「駐輪場屋さん」です。 こういった業態は、地方や郊外でよく見かけます。 しかし、駅前の一等地の角地が駐輪場とは…。 |
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岩舟駅3番線に、小山からの上り列車(高崎方面行き)が到着しました。 アニメでは、絵作りのため(?)、手前の2番線に発着するように描かれています。 |
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タカキとアカリが分かれるシーンなどで登場した、駅ホーム先のカーブした線路です。線路の先が小山駅方面です。 夜景はこんな感じです。 当日は湿気の多い夜でした。 赤い光は「オーブ」ではなく、鉄道用の信号機です。 |
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