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青春18きっぷ 乗り継ぎプランの立て方 (3/3)

青春18きっぷ 乗り継ぎプランの立て方(応用編)

ターミナル駅を早朝に出発する場合は、経路検索を忘れずに

例えば都心のターミナル駅を早朝に発車する列車に乗る場合、必ずターミナル駅までの列車の時刻を、携帯電話やパソコンの経路検索を活用して、事前に調べておきましょう。朝のラッシュアワーが始まる前の、早朝の列車本数は異常に少ないからです。

東京・大阪の通勤電車区間の時刻ついて

東京・大阪の通勤電車が頻繁に運転されている区間は、市販の全国版時刻表には全ての列車時刻が掲載されていません。初電と終電の時刻だけが掲載され、「朝は●分間隔、昼は×分間隔で運転・・・」という大雑把な表記になっています。
東京の山手線や、大阪環状線のように頻繁に運転されている場合はあまり問題ないのですが、運転間隔が10分以上とかに空いてきますと、微妙です。
そういう場合は携帯電話やパソコンの経路検索を活用します。ターミナル駅での乗り換え時間も考慮して、乗る列車の少し前に到着する列車の乗り換えパターンを検索します。
ただし、青春18きっぷでは乗れない私鉄線が検索結果に含まれる場合もありますので、ユーザーが取捨選択する必要があります。

駅での乗り換え時間について

大きなターミナル駅では、乗り換え時間に余裕を持たせましょう。
小さなターミナル駅で同一路線に乗り換える場合は、乗り換え時間が1分でも接続すると考えられます。遅れが少しの場合は相手の列車が待ってくれます。ただし、列車の遅れで乗り継ぎを失敗するリスクは、接続時間に余裕がある場合に比べて高くなります。

安全性の高いプランをたてる

1回の乗り継ぎ失敗で、目的地にたどり着けなくるようなプランは避けましょう。列車の本数の少ない地域でそういうプランを立てざるをえない場合、別払いで特急列車に乗ってもよいように、所持金に余裕を持っておきましょう。万一列車が遅れても、別払いで特急に乗れば目的地または宿泊施設のある大きな町にたどり着けるように、特急列車の時刻にも目を通しておきましょう。

別払いでの特急乗車も視野に

北海道・四国・九州など、普通列車・快速列車の本数が少ない地域を旅行する場合、青春18きっぷで乗れる普通列車・快速列車のみに乗り継ぐ事にこだわらない方が良い場合もあります。
具体的には、普通列車・快速列車の本数が少ない区間を、出費を覚悟であえて特急列車に乗ることで、その前後の列車がうまく接続し、プランが成立する事があります。短区間であれば千円程度の投資で数時間、得する事もあります。

青春18きっぷの「1日分の終わり」である「午前0時の壁」に注意

青春18きっぷの1日分(1回分)は、午前0時を回って最初に停車する駅まで有効です。
つまり、その日の最終下車駅が、午前0時を回って2番目以降に停車する駅の場合、午前0時を回って最初に停車する駅から、2番目以降に停車する駅までの普通運賃が必要になります(電車特定区間に午前0時までに入り、電車特定区間内の駅で降りる場合は最終列車まで有効です)。

●追加料金が「ばかにならない」ケース
例1)青春18きっぷで、博多(福岡市内のJRターミナル駅)に最終列車で着く場合
門司 23:40→(八幡 0:02)→博多 1:14
午前0時を回って最初に停車する八幡駅から博多駅までの普通運賃 1040円 が別に必要
例2)青春18きっぷで、宇都宮に最終列車で着く場合
上野 23:38→宇都宮 1:25
電車特定区間の末端である大宮から宇都宮までの普通運賃 1280円 が別に必要
旅費を節約したい場合は、午前0時前にその日の「最終下車駅」に着く必要があります。(翌日も青春18きっぷを使用する場合は、次の日分の日付を青春18きっぷに入れてもらえば、追加運賃は発生しませんが、午前0時過ぎに着いて、翌日も青春18きっぷで旅行するプランは身体的にハードですから、あまり実行する人はいないでしょう。むしろこの追加運賃発生のケースは、最終列車間近で帰宅する旅行最終日に起こりやすくなるでしょう。)

終点まで乗らず、次に乗る列車の始発駅で乗り換えて、席を確保

青春18きっぷの旅で運良く座席に座れたら、終点まで座っていたいものです。しかし、終点まで乗ってしまうと、次に乗る列車が途中駅始発の場合、座れなくなる可能性があります。
東海道本線などでは、大きなターミナル駅ではなく、その手前の地方都市・通勤圏の駅から発車する列車があります(興津駅、島田駅など)。列車を乗り換える場合、この小さな始発駅で乗り換えると、席に座れる確立が高くなります。もし座れなかったとしても、ターミナル駅で乗客が入れ替わる可能性が高いので、ホームで待つ乗客よりも、車内に居る乗客のほうが着席のチャンスは高くなります。
この方法を実行するためには、市販の時刻表をよく見てプランを立てる必要があります。

先を急がないプランを立て、席取り合戦でライバルに差をつける

東海道本線などの本数の多く、かつ青春18きっぷ利用者が多い路線では、プランに余裕を持たすことで、ライバルとの席取り合戦に勝利できる確立が増します。
具体的には、接続する1本以上前の電車で、乗り換え駅に到着する方法です。ただし、全ての乗り換えでこれをやってしまうと、乗り換え回数が多いほど時間的ロスが大きくなります。長距離・長時間乗車する列車に的を絞って、この作戦を仕掛ける方が無難でしょう。
せっかく作戦を仕掛けても、次の列車で乗り換え駅に到着しても悠々座れて拍子抜けする…というケースも考えられます。
ボックスシートの良いポジションをキープして車窓を満喫したい方は、取って損の無い作戦といえましょう。

朝・夕のラッシュアワーを避ける

東京以外の大都市でも朝・夕のラッシュは存在します。朝は大都市へ向かう列車、夕〜夜は郊外に向かう列車が混雑します。大きな荷物を抱えた旅行者は周囲の乗客から敬遠されますし、旅行者自身も荷物のやり場に困ります。
特に東京は通勤圏が広いので、ターミナル駅から1時間くらい乗っても席に座れない事もあります。
大都市のラッシュアワーでは、なるべく早くホームに並び、確実に着席するようにしましょう。
または、ラッシュアワーのターミナル駅は着席して素通りするようにプランを立てましょう(名古屋、大阪などの先に目的地がある場合。関東地方では湘南新宿ラインの活用が有効です)。
地方都市の場合は、通勤圏は小さいので、割と短時間の乗車で車内が空く事があります。

高校生の下校時のラッシュ

青春18きっぷのシーズン中に新学期が始まると、夕方は高校生の帰宅ラッシュにぶつかります。
特に地方の場合、学生以外の乗客が少ないので、高校生の帰宅ラッシュはかなり目立ちます。彼らの中には、自分達が車内で多数派である事をいいことに傍若無人に振舞うなどの迷惑行為に及ぶ人もいます。
新幹線や特急列車で旅行する場合は、このような目に遭わなくて済むのですが、青春18きっぷで乗れる普通列車・快速列車は高校生の通学の足でもあります。青春18きっぷで長期休暇前や学期開始後の旅行には、ある程度の覚悟が必要です。

関連項目プランを立てる必要性 プランの立て方【基本編】 プランの立て方【応用編】

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